砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
カインはふわりとアルスを抱き寄せた。アルスはカインの胸にコトンと額を乗せる。

「特権は最大限に活用しないとな」
「はい。
僕は勉強のために一度ブリュオーに行ってみたい。賢王と評判のラインハルト陛下にもお会いしてみたい。
殿下にお願いしてみようかと思っています」

「そうだね。何事も経験だ。どんどん外に出て自分の目で確かめると良い。君にはそれができる」

カインが成し遂げられなかったことに果敢に挑戦していく姿が何とも頼もしい。

「そろそろお腹が空いてきただろ?いつものを用意するよ」
「また茹でたスカトーフェルンかぁ。あー、モレーの作ったご飯が食べたい」
「それは同感」

二人で笑いながら食事の準備をしていた時だった。

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