砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「オルディン家には女児ばかり生まれていた。もし最後に生まれた子も女児だったら?ニックスの落胆は想像に難くない。
上の娘たちが男子を産むまでと最後の女児を男として育てたとしたら?病弱だとして表にはあまり出さなかったのもわかる。
もし、カルヴィンが女性だとアベルが知っていたとしたら?あれほど気が合う二人に愛情が芽生えても不思議ではない。
愛があれば子だって授かるだろう。
いや、いくらなんでも非現実的すぎる。落ち着け。冷静に」

レオポルトは突如として湧き上がった想像を自分の知る過去と重ねながら、懸命に否定した。

「銀の髪にブルーの瞳とオルディン家の特徴そのままの容姿、僕は母とよく似ているんです」
「遠縁なんだ、カインの面影をカレンに見てもおかしくはない」

アルスとアベルがなんとかこの場をとりつくろうとカレンとレオポルトの間に入る。
だが、逆にレオポルトにとってそれが決定打になった。

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