砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
「そうだな、そうしよう。手配を頼む」
「わかりました」
二人は乗馬コースの途中にある古城を訪れた。
最近まで年老いた城主がいたが、城主が亡くなって後を継ぐものがおらず王家の預かりになった古い城だ。現在は休憩用のソファ、暖炉、仮眠用のベッドが備え付けてある。
そこには必ず立ち寄る。自分達ももちろんだが、馬を休ませるのにちょうどいい場所にあるからだ。
そのことは、皆知っている為、急用があるときはここで二人を待っている。
だからこの日も、城の伝令係が古城から飛び出して来たのを見て、カインは何かあるとすぐに身構えた。
「アルベルト殿下。お待ちしておりました。
ディアルド殿下より、こちらを…」
ディアルドの名を聞いてアベルの顔が強ばる。アベルの兄であり、フォトキナ王国王太子からの手紙を伝令係から受け取り、サッと目を通す。
「…わかった。すぐに戻る」
アベルはその手紙をカインに渡すと、外しかけた手袋をもう一度はめ直した。
手紙の内容は、今夜行われる定例議会への出席を促すものだった。
「わかりました」
二人は乗馬コースの途中にある古城を訪れた。
最近まで年老いた城主がいたが、城主が亡くなって後を継ぐものがおらず王家の預かりになった古い城だ。現在は休憩用のソファ、暖炉、仮眠用のベッドが備え付けてある。
そこには必ず立ち寄る。自分達ももちろんだが、馬を休ませるのにちょうどいい場所にあるからだ。
そのことは、皆知っている為、急用があるときはここで二人を待っている。
だからこの日も、城の伝令係が古城から飛び出して来たのを見て、カインは何かあるとすぐに身構えた。
「アルベルト殿下。お待ちしておりました。
ディアルド殿下より、こちらを…」
ディアルドの名を聞いてアベルの顔が強ばる。アベルの兄であり、フォトキナ王国王太子からの手紙を伝令係から受け取り、サッと目を通す。
「…わかった。すぐに戻る」
アベルはその手紙をカインに渡すと、外しかけた手袋をもう一度はめ直した。
手紙の内容は、今夜行われる定例議会への出席を促すものだった。