砂上の城〜秘密を抱えた少年の数奇な運命
アベルは、思わずカインを抱きしめていた。
「アベル?どうしたんですか?」
「自分を偽り、誰にも気づかれず暗躍し続ける人生は、生き地獄だ。いっそすべてを捨ててしまいたい。
それが無理ならせめてこの国に必要とされたいなんて思ってしまうのは、やっぱり俺が平凡で愚かな男だからなのかもな」
「アベル…」
アベルの思いが痛いほどに伝わってくる。
今、カインに出来ることは一つしかなかった。アベルの心の澱を受け止め、包むこと。
「アベルはこの国の為になくてはならない人です。
そして私にもアベルが必要です。私は人生の全てを捧げて、アベルの為に生きています。私の生きる価値は、それだけだから」
「言ってくれるじゃないか。
お前の全ては、俺のものか。なるほど。ならば、俺はお前を守らなくちゃな。
この国一番の頭脳も、隠している女の体も俺のものだから」
アベルの手がカインの衣服の結び目を解く。
カインの全てはアベルのもの、だから。
アベルが欲するならば。
カインは抵抗しなかった。アベルのなすがままに、彼を受け止めた。
言葉などなかった。アベルは激しい嵐のようにカインを征服し、駆け抜けていった。
「アベル?どうしたんですか?」
「自分を偽り、誰にも気づかれず暗躍し続ける人生は、生き地獄だ。いっそすべてを捨ててしまいたい。
それが無理ならせめてこの国に必要とされたいなんて思ってしまうのは、やっぱり俺が平凡で愚かな男だからなのかもな」
「アベル…」
アベルの思いが痛いほどに伝わってくる。
今、カインに出来ることは一つしかなかった。アベルの心の澱を受け止め、包むこと。
「アベルはこの国の為になくてはならない人です。
そして私にもアベルが必要です。私は人生の全てを捧げて、アベルの為に生きています。私の生きる価値は、それだけだから」
「言ってくれるじゃないか。
お前の全ては、俺のものか。なるほど。ならば、俺はお前を守らなくちゃな。
この国一番の頭脳も、隠している女の体も俺のものだから」
アベルの手がカインの衣服の結び目を解く。
カインの全てはアベルのもの、だから。
アベルが欲するならば。
カインは抵抗しなかった。アベルのなすがままに、彼を受け止めた。
言葉などなかった。アベルは激しい嵐のようにカインを征服し、駆け抜けていった。