恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
砂川君の笑顔につられて思わず私も頬を緩め──気が抜けたからだろうか、鼻の奥がツンとして、目頭が熱くなった。
ぎゅっと瞳を強く閉じ、奥からあふれそうになるそれを必死に堪える。
・・・・・・砂川君の、側にいたい。
砂川君は優しいから、私がお願いすればきっと私の側にいてくれるし、私の事を守ってくれる。
──これから、相澤の事は俺が守ってやる。
昨日、砂川君がくれた言葉。過呼吸になった私を落ち着かせるための言葉だったのかもしれないけれど、それでも嬉しかった。
もう、その言葉を貰えただけで、私は。
「砂川君、あのね」
部屋の中には足を踏み入れずドアの側に立つ砂川君に、小さな、小さな声で切り出す。