恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】
差し出された左手にゆっくりと両手を伸ばし、その手をきゅっと掴む。
あたたかなその温度に思わず泣き出してしまいそうになるのを堪え、その手をゆっくりと自分の頬にやった。
「1」
自分の頬が熱っぽくあついのは、あたたかな砂川君の手に触れられているからか。それとも。
「2・・・」
───・・・・。
「3・・・」
───・・・・。
とても短いような、でも長かったような。
3秒のカウントを終え、私は砂川君の手を自分の手と一緒に下ろし、解いた。