恋の忘れ方、怖がりな君の愛し方。【番外編追加】


天津先輩にかけられた言葉達が、鮮明に耳に蘇る。

「あ…あ…」

耳を塞いでも消えない。
だって、天津先輩の言葉は私の意識に残ってる。

「あぁあああ….っ」

お 前 は 死 ぬ な よ、 
忘 れ 形 身 な ん だ か ら。



「──相澤。」


ガタガタと震えて取り乱す私の耳に、砂川君がそう私を呼ぶ声が響く。

「………っ」

砂川君…
砂川君は男性で…

だからそんなに背が高くて、
手も大きくて、
声も低くって、

きっと、男の人だから抵抗してもその力には到底、敵わなくて、だから、

だから…。


「い、嫌…」


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