レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
(もしかして,王子はただのお飾り君主?)
そんな可能性がふとリディアの頭の中を掠めた時,彼女は父に呼ばれて我に返った。
「リディア,カルロスどのはこの城の中を見て回りたいそうだ。そなたが案内して差し上げなさい」
「あ……,はい。分かりました」
リディアが了承すると,すかさずデニスが「自分もお供します」と申し出る。
「自分は姫様の護衛官です。お供しても構いませんよね?」
彼の台詞は,自らの任務に忠実な者の台詞のようにも聞こえるが,その真意をリディアは見抜いていた。
(要するに,わたしをカルロス王子と二人っきりにしたくないわけね)
リディアは半目になって,恋人である護衛官をギロッと睨んだ。
そんな可能性がふとリディアの頭の中を掠めた時,彼女は父に呼ばれて我に返った。
「リディア,カルロスどのはこの城の中を見て回りたいそうだ。そなたが案内して差し上げなさい」
「あ……,はい。分かりました」
リディアが了承すると,すかさずデニスが「自分もお供します」と申し出る。
「自分は姫様の護衛官です。お供しても構いませんよね?」
彼の台詞は,自らの任務に忠実な者の台詞のようにも聞こえるが,その真意をリディアは見抜いていた。
(要するに,わたしをカルロス王子と二人っきりにしたくないわけね)
リディアは半目になって,恋人である護衛官をギロッと睨んだ。