レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
「ええ,いいですわ。参りましょう」
(……!リディア!?)
デニスが,表情だけで抗議してくる。リディアはそれを,にこやかな笑顔で封じた。
「デニス,あなたもいらっしゃい」
「王子と二人きりにならなきゃ問題ないでしょう?」と言わんばかりに。
「あ……,ハイ」
リディアの(あつ)に屈し,デニスは神妙(しんみょう)に縮こまる。
リディアとデニス,カルロスの三人はそのまま四阿まで移動した。長椅子には両国の皇女と王子が並んで腰かけ,護衛官のデニスは四阿の入口に立ち,カルロス王子に睨みをきかせている。
(本当は,外を見張らなきゃいけないんじゃないのかしら?)
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