レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。

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――この日の夕食は,城の大広間でスラバット王国からの国賓をもてなすために(もよお)された晩餐会(ばんさんかい)だった。
周囲に海のない隣国の客人達は,味わったことのない海の幸の料理やその他の美食に舌鼓を打つ。
「この国には,大変栄えている"シェスタ"という港町がありますの。カルロス様,ご滞在の間に一度行かれてみては?」
リディアはあくまで「もてなし」として,自然に王子に語りかけた。
「本場で味わう海の幸は,一味(ひとあじ)も二味(ふたあじ)も違いますわよ」
「そうですか?では,明日にでも行ってみますね。リディア様もご一緒して下さるのですか?」
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