レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
こういった政治的な話の場に,デニスを同席させるのはリディアも不本意なのだが。
「仕方ないわねえ……。あなたがどうしてもって言うなら,同席させてあげてもいいわ」
肩をすくめて答えたリディアに,デニスは尻尾を振る犬のように喜んだ。実は彼女も,デニスに同席してほしいと思っていたり,いなかったり……。
「――さて,客人が何事かと心配している。そろそろ食事に戻るとしよう」
「「はい」」
三人は晩餐会の席に戻った。
その途中,カルロスの席の側を通りかかったリディアは,彼にそっと耳打ちする。
「内密なお話がございます。後ほどお時間を頂けないでしょうか?先ほどご案内した,中庭の四阿でお待ちしております」
「仕方ないわねえ……。あなたがどうしてもって言うなら,同席させてあげてもいいわ」
肩をすくめて答えたリディアに,デニスは尻尾を振る犬のように喜んだ。実は彼女も,デニスに同席してほしいと思っていたり,いなかったり……。
「――さて,客人が何事かと心配している。そろそろ食事に戻るとしよう」
「「はい」」
三人は晩餐会の席に戻った。
その途中,カルロスの席の側を通りかかったリディアは,彼にそっと耳打ちする。
「内密なお話がございます。後ほどお時間を頂けないでしょうか?先ほどご案内した,中庭の四阿でお待ちしております」