レーセル帝国物語 皇女リディアはタメグチ近衛兵に恋しています。
デニスは頷いた。彼とリディア,ジョンが知り合ったのは,五歳の時。ちょうどリディアの母君である皇后と,弟君として生まれてくるはずだった皇子を同時に亡くし,ひどく塞ぎこんでいた皇女を元気づけるために,皇帝イヴァンが家臣の息子である彼らを息女と引き合わせたのだ。
その頃から,デニスはリディアのことを「皇女」として腫れものに触るでもなく,一人の同い年の女の子として普通に接してくれていた。いつも彼女の気持ちを優先して,思い遣ってくれていたのだ。
今回だって,彼はリディアのために提案してくれたのに……。誰かが困っていたら放っておけない,心優しい皇女は,世話になっている宿のおかみの故郷であるプレナを何とか自分なりに救いたいと思っている。デニスもそれを分かったうえで,ジョンに提案してくれたのだと思う。それなのに……。
「確かに,ジョンの言ってることは正しい。リディアは丸腰だから戦えないし,オレだってお前を危ない目には遭わせたくねえよ。ただ,リディアの気持ちも分かるから,ジョンに何も言い返せなかったのが悔しくてさ」
「デニス……」
その頃から,デニスはリディアのことを「皇女」として腫れものに触るでもなく,一人の同い年の女の子として普通に接してくれていた。いつも彼女の気持ちを優先して,思い遣ってくれていたのだ。
今回だって,彼はリディアのために提案してくれたのに……。誰かが困っていたら放っておけない,心優しい皇女は,世話になっている宿のおかみの故郷であるプレナを何とか自分なりに救いたいと思っている。デニスもそれを分かったうえで,ジョンに提案してくれたのだと思う。それなのに……。
「確かに,ジョンの言ってることは正しい。リディアは丸腰だから戦えないし,オレだってお前を危ない目には遭わせたくねえよ。ただ,リディアの気持ちも分かるから,ジョンに何も言い返せなかったのが悔しくてさ」
「デニス……」