夢の言葉と約束の翼(下)【夢の言葉続編⑦】
【アカリside】
「っ……うそ、充電切れ?」
スズカとアラン様の想いに背中を押されて、飛び出した花嫁控室。手伝いに来ていた使用人として偽り、建物の外に無事に出る事が出来た私はポケ電を開いて落胆した。
『迎えに行く!!』
そうヴァロンから届いたメッセージ。
しかし。何処で落ち合うかなどの連絡はしておらず、もう一度連絡を取ろうとポケ電を開くと画面は真っ暗。そんなに使った覚えもないのに、まさかの充電切れだった。
「……神様が、怒ってるのかな?」
その画面を見て苦笑いが漏れる。
散々迷って、たくさんの人達を巻き込んで、甘えて、迷惑をかけて……。いっぱい助けてもらいながら何も返せず、結局最後は自分の幸せを選ぼうとしている私への罰……。そう、思った。
別の方法で連絡を取ろうと思っても、ついさっき届いたばかりで一瞬しか見ていないヴァロンのポケ電の番号を私には覚えられている筈もなく……。
「ーーううん!絶対に、諦めないッ」
ポケ電をギュウッと握り締めて、私は溢れそうだった涙を堪えた。
「っ……うそ、充電切れ?」
スズカとアラン様の想いに背中を押されて、飛び出した花嫁控室。手伝いに来ていた使用人として偽り、建物の外に無事に出る事が出来た私はポケ電を開いて落胆した。
『迎えに行く!!』
そうヴァロンから届いたメッセージ。
しかし。何処で落ち合うかなどの連絡はしておらず、もう一度連絡を取ろうとポケ電を開くと画面は真っ暗。そんなに使った覚えもないのに、まさかの充電切れだった。
「……神様が、怒ってるのかな?」
その画面を見て苦笑いが漏れる。
散々迷って、たくさんの人達を巻き込んで、甘えて、迷惑をかけて……。いっぱい助けてもらいながら何も返せず、結局最後は自分の幸せを選ぼうとしている私への罰……。そう、思った。
別の方法で連絡を取ろうと思っても、ついさっき届いたばかりで一瞬しか見ていないヴァロンのポケ電の番号を私には覚えられている筈もなく……。
「ーーううん!絶対に、諦めないッ」
ポケ電をギュウッと握り締めて、私は溢れそうだった涙を堪えた。