諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
――次の日。
仁王立ちしてこちらを見下ろす理人さんの瞳が、怒りに燃えている。
「いい加減答えろ。その荷物はなんだ」
正座をする私に、理人さんの地を這うような低い声が降ってきた。
こうなると予想はしていたが、いざ目の前にした彼は凄まじい迫力で思いがけず息を呑む。
部屋まではなんとか入れて貰えたが、ここからが本当の勝負だ。
傍らにある大きなスーツケースに一瞥をくれた私は、床に手をつき、真剣な顔つきで理人さんを見上げる。
「両親の許可は得ました。今日から理人さんのお部屋に置いてください」
「俺の許可を取ろうとは思わなかったのか? 馬鹿なことを言ってないで帰れ」
「――帰りません」
間髪を入れず返す私に、理人さんの眼光が鋭さを増す。