諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
 私はそれを手繰り寄せた。微かな揺らぎに、ごく薄いが、シトラスのような爽やかな香りが鼻先を漂う。

 これ、いつも理人さんから感じるものと同じだ。香水なのかな。

 私は毛布に顔を埋めて胸いっぱいに吸い込むと、そばにいない理人さんに包まれている心地がした。

 これだけでも胸がきゅんと痛む。だが並行して、

 なんか変態みたいだな。

 と私はひとり困ったように苦笑いを浮かべた。
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