諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「本当にこんなところで寝るやつがあるか。来い」

 そう言う理人さんが、私の手を引きソファーから立ち上がらせる。

 私は困惑して「えっ?」と驚きの声を上げるけれど、彼は寝起きで覚束ない足取りの私を連れてリビングの左手にあったドアを開けた。

 ここってたしか……。

 この部屋は、先ほど理人さんが入るなと言っていた寝室だ。

「使え」

 私を中へ引っ張りこんだ彼が、ぱっと手を離す。電気が点けられ、淡いオレンジ色の照明が大きなベッドを照らした。

 驚異の目を見張る私は、反射的に大きく首を左右に振る。
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