諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
 私はキッチンでコーヒーを淹れて、リビングに戻る。律儀に立っていた有家さんに「座ってください」と伝え、ソファーの前にあるテーブルにコーヒーの入ったカップを並べた。

「すみません。いただきます」とコーヒーに口をつける有家さんが飲み終わるのを待って、私は話し出す。

「ここまで一緒に運んできていただいて、ありがとうございました」

「いえ。様子がおかしいとなんとなくでも気づいていて、サポートしきれなかった私の責任ですから。それに私も何度も病院へ行きましょうと提案したのですが、専務はどうしても家へ帰ると仰ったので」

 言い終えた有家さんは、困ったように微笑んだ。その言葉に、私は胸が締めつけられるように痛む。

「私が至らなくて、有家さんにはご迷惑ばかりおかけして申し訳ありません。……思えば、会う前からでしたね。誕生日のプレゼントまで選ばされて」

「プレゼント?」

 有家さんが、きょとんとする。
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