諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~

「理人さん。……あの、大丈夫じゃないですよね?」

 ベンチに座り、ぐったりと項垂れる理人さんに声を掛ける。おもむろにこちらを見上げる彼のまるでお化けのように青ざめた顔を見て、私は思わず「ひっ」と悲鳴を上げた。

「なにが爽快感だ。あれは悪魔の乗り物だな」

 理人さんが、恨みのこもった眼差しで私を見据える。

 彼の言う悪魔の乗り物とは――。

 私はちょうど真上を通過した、気持ちの良い叫び声を追いかけるように目で追った。

 理人さんの手を引き、なにから乗ろうとパンフレットでたくさんある乗り物を確認した私は、

『理人さん。最初はこれにしませんか? これぞ遊園地に来たって感じがしますし、爽快感がありますよ』

 と入り口のそばにあったジェットコースターを指差した。
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