諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「でも、そのおかげで今どうしようもなく幸せなので、これでクリスマスまで乗り切れます」

 またしばらく理人さんに会えない。もちろん考えただけで侘しい気持ちになるが、今の言葉も本心だった。

 今日のことを思い出せば大丈夫。

 目を閉じれば、やはりまぶたの裏に浮かぶのは、遊園地で絡まれたところを助けてくれた理人さんの姿だった。

「理人さん、好きです。大好きです」

 私が熱い想いを捧げる。すると、突如理人さんが真剣な顔つきになった。

「お前――」

 そう発した理人さんが、言いかけて唇を結んだ。彼の普段とは違う様子に、急な不安が押し寄せてくる。なにかよくないことを告げられる予感がした。
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