諦めて結婚いたしましょう~一途な御曹司の抑えられない独占欲~
「おい。どうした?」

 急に立ち止まった私を気にしたのか、理人さんは足を止めて待っていた。

 追及したって仕方ない。一緒にサンドイッチを食べて、キスもして。この最高の一日に水を差すのは嫌だ。

 私は、喉にあった言葉を呑み込んだ。

「なんでもないです。帰りましょうか」

 無理やり顔に笑顔を貼りつけた私は、理人さんを追い抜く。しかし、

「言え」

 理人さんが私の腕を掴んだ。

「お前が隠し事なんて気持ち悪いんだよ」

 まくし立てる理人さんに、私は身体ごと振り返る。
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