嘘恋のち真実愛
私が意気込みを見せるよう彼に聞いたとき、「お待たせいたしました」とオーダーしたホットサンドプレートが届く。征巳さんも同じものを頼んでいた。

半分くらい食べ終えたところで、征巳さんが話す。


「うちの親が、ゆりかの好きな食べ物を俺に聞くことはないだろう。もし聞かれたら適当に答えるようにするから、話を合わせて。ゆりかも慌てないで、適当に答えたらいい」

「適当にですか……ちょっと難しいですけど、思い出すように言えば、なんとかなるでしょうか?」

「うん、そうだね。すらすら出てこなくても、緊張していると言えば、たぶんなんとかなる」


たぶんでは不安になるけど、なるようになるでやるしかない。

約束の時間まで、私たちはテキパキと動いた。

まずは高級そうなブティックに連れていかれ、征巳さんと店長さんで、私が身に付ける服、靴、バッグを選んだ。

淡い黄色のノースリーブワンピースに白色のカーディガンを羽織る。清楚さアピールはこれで大丈夫らしい。

その後、征巳さんがいつの間にか予約してくれていた美容院でヘアメイクをしてもらう。お出かけ前に、ここまで丁寧に着飾るのは初めてで、私は戸惑ってばかりいた。
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