嘘恋のち真実愛
宿泊するホテルのフロントでチェックインをする征巳さんを見ながら、私は首を左右に動かす。

ものすごくきれいというか、上品というか、高級感のあるホテルに圧倒されていた。

でも、高級感はあっても……わりとカジュアルな服装の人が多いから、観光客向けであって意外とリーズナブルなホテルなのかも。

その考えは間違いだったと、数分後に知ることになるが。


「ゆりか、行こう」

「あ、はい」


征巳さんは、荷物が少ないからとベルボーイに部屋までの案内は断り、私の荷物を持ってくれた。

ベルボーイはエレベーターまで案内して、ドアが閉まる直前に「ごゆっくりお過ごしください」と丁寧に頭をさげる。

それに対して、ぺこりと会釈する私に征巳さんは「律儀だね」と微笑む。

エレベーターは、最上階まで私たちを運んだ。ふたりでひと部屋を予約したと聞いてはいたが、普通のツインルームだろうから別々のベッドで寝れると思っていた。

しかし、ベッドはふたつあったけど、想像とは違った。部屋に入ってた私は一目散に窓に行き、雄叫びをあげる。
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