嘘恋のち真実愛
シナリオには、まず日時と場所が書かれていた。決行日は部長から直接聞いている来週の金曜日で、時間は夜の八時。

場所は、とあるホテル内にあるフレンチレストランの入り口前。

入り口前?

なぜ前?

内容を読み進めていき、その謎が解ける。


芦田:入り口が見える邪魔にならない位置で待機
大江と変な女:八時に店を出る
芦田:ふたりの前まで来て『征巳ー、お待たせー。ねえ、ちょっと! その女だれよ?』と女を引っ張る
変な女:なにか言うであろう
芦田:女から大江を離して、大江に甘える
芦田と大江:手を繋いでホテルを出る


……と、いうのが続いて書いてあった。要約すると、部長が女性と食事を終えて出てきたところを私が捕まえて、部長を略奪するということかな。

しかし、変な女って、誰?

甘えるって、どんなふうに?

疑問に感じたこの二点をメールで問うと、すぐ返信が来た。

『変な女は見たら、わかる。甘え方は任せる。そのへんはアドリブでよろしく。』

アドリブ?

ものすごくいい加減な感じがするけど、変な女という女性がどんな反応をするかによるのだろう。
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