嘘恋のち真実愛
くだけた口調で会話をするふたりは、下の名前で呼びあうほどの仲のようだ。ますますどんな関係なのか気になる。
聞いたら、詮索するなと私も言われてしまうかな……。でも、知りたい。
「あの、副社長と部長はお友だちですか?」
「友だちではない。一応ゆりかには話しておくね。副社長と俺は従兄弟だよ」
「えっ? 従兄弟ですか」
「うん、そう」
社長のお姉さんが征巳さんのお母さんだと、簡単に説明してくれた。従兄弟だったとは……驚きの情報だ。
そうか、征巳さんのいう特別とは親族だからなんだ。
副社長と同じエレベーターに乗り、私たちは営業部のある階で先に降りる。廊下を歩きながら、征巳さんに話しかけた。
「謎が解けました」
「えっ、謎?」
「はい、いろいろと不思議に思っていました。どうしてその若さで部長なんだろうとか、どうして高級なマンションに住めるのだろうとか、どんな特別なんだろうと思っていて」
「そんなにたくさん疑問点があったんだ」
征巳さんはおもしろいことを聞いたという感じで、笑う。私もつられて、口許を綻ばせた。
聞いたら、詮索するなと私も言われてしまうかな……。でも、知りたい。
「あの、副社長と部長はお友だちですか?」
「友だちではない。一応ゆりかには話しておくね。副社長と俺は従兄弟だよ」
「えっ? 従兄弟ですか」
「うん、そう」
社長のお姉さんが征巳さんのお母さんだと、簡単に説明してくれた。従兄弟だったとは……驚きの情報だ。
そうか、征巳さんのいう特別とは親族だからなんだ。
副社長と同じエレベーターに乗り、私たちは営業部のある階で先に降りる。廊下を歩きながら、征巳さんに話しかけた。
「謎が解けました」
「えっ、謎?」
「はい、いろいろと不思議に思っていました。どうしてその若さで部長なんだろうとか、どうして高級なマンションに住めるのだろうとか、どんな特別なんだろうと思っていて」
「そんなにたくさん疑問点があったんだ」
征巳さんはおもしろいことを聞いたという感じで、笑う。私もつられて、口許を綻ばせた。