俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
テーブルをバン!と叩いて、すっと立ち上がって座っている俺を見下ろす。

その視線は、威圧感十分。ご立腹感も十分…!



(あわわわ…)



わかっちゃいたが。

マジで怒ってる…!

ガチギレ状態だ。



「…そいつを精一杯庇いやがって!待て待て待て待てって…私の言ってることが信じられないってのか!」

「そ、そ、そうじゃない!た、ただ俺はそんなに追い詰めることもないんじゃないかと…えぇ、うん」

「はあぁぁ?!だからって、おペンで攻撃してくるワケ?…そのおペンの頭、見てみろや!」



…は?



言われた通りに、ボールペンのペンギン様の頭を見る。



あ…。

ペンギン様の小っさい頭のてっぺん。

薄く肌色がかっている。

何か付着した?

これ、何?



「ハゲとるやないかい…」

「え?」



ハゲ…。



もう一度、ペンギン様の頭を見る。



その頭のてっぺんに付いた肌色の何かが、まるでペンギン様のハゲのようだった。

本当だ…。

ペンギン様、ハゲてるみたい…オヤジのつるっぱげみたいな。

ハゲとるやないかい…!



思わず、プッと笑ってしまった。



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