俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「ほ、ホントだ…!ペンギン様、ハゲてる。ぷぷっ」

「はぁ?…違うわコラあぁぁっ!何笑っとんじゃ!おまえ、天然か!」

「え?え?ち、違うのか?!」



なずなは更に怒りながら、ペンギン様のハゲとるような頭を指差す。



「ハゲとるやないかい…伶士、おまえがおペン様顔に押し付けたせいで…ハゲたやないかい!私のファンデーション!」

「は?ふぁ、ファンデーション…?」

「ハゲとるやないかい!私の化粧、ファンデーション!…ハゲとるやないかいぃぃっ!」



あ…。



なずなはコンパクトミラーを開いて、ペンギン様の頭が刺さった頬の部分を確認している。

「ああぁぁっ!やっぱり!」と、声をあげていた。



「やっぱり、ハゲとるやないかいファンデーション!おペン刺さったところ、ハゲとるやないかいぃぃっ!…せっかく早起きしてメイクしたのに!ハゲとるやないかいぃぃっ!」



ペンギン様の刺さった頬は。

確かに、ファンデーションが剥げ落ちていて、色が変わって黒ずんでいる。



ボールペンのペンギン様のハゲ頭をもう一度見る。

これ、ファンデーションなの?



< 138 / 503 >

この作品をシェア

pagetop