俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
しかも、どっかの誰かとは違って指が太く威力半端ない。
頭がグラグラグラグラ…。
あの高速デコ突つき、この人から伝授した技だったのか…。
「どこのチャラ男なんだおまえは!軽い気持ちで踏み入ると、火傷するってんだ!」
攻撃された額をかかえて俯く。
チャラ男?くそっ…何なんだ急にキレやがって。
更年期じゃあるまいな?このババア(ジシイ?)。
脳震盪になるかと思った…。
痛い…。
「…ったく。強気の仮面を被っているっていう例え話もわからないのかい、現代の男は。想像力がないね」
「………」
なら、そう言え。
と、思いながらも、その意味を理解してしまうと。
(………)
何も言えず。
額を抱えたまま、その場に立ち尽くしてしまう。
(強気の仮面…)
すると、ちょうどそこへなずなが戻ってくる。
タブレットを乱暴にリュックに詰めながら。
「ママごめん。客席借りちゃって」
「そんなこと気にするんじゃない。ところで、これからどうするんだい?」
「うーん…とりあえず待機する。剣軌がこっちに向かってるから」