俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「待機?」
額の痛みからリバースして、その意味を問う。
なずなは頷いていた。
「もう一回、この状況整理して検証しないと」
「そうか…」
これで俺はご帰還となりそうだ。
「じゃあ帰るよ。ママ世話になった」
「いつでも頼りなさい。遠慮するな」
「ありがと」
すると、ママが俺の方にもやってくる。
うっ…と、警戒していると、腰をバシン!と叩かれる。
そして、ボソッと小声で呟くように話し掛けられる。
「…二十歳になったら、あんたも店においで」
「は、はぁ…」
「…その時は、なずなと一緒じゃなきゃ入れないけどね」
「え…」
そして、お互い制服の上にコートを羽織って帰り支度をする。
すると、先ほどの痴漢…いやいや、この店のナンバーワン、フリージアさんが「なず帰るのー?」と、こっちにやってきた。
「うん、帰る。フリージアさんまたね」
「気をつけて!…あ、そぉいやー?最近、このビルに木嶋さん出入りしてんの、なず知ってるー?」
「…は?…木嶋?!」
その一言で、なずなはガラッと顔色を変える。