俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

そして、人の気配が姿を現す。

スーツ姿から、ラフな格好の男性、しめて…七人。

高級そうなスーツを着てサングラスとか。

上下ジャージとか、犬のイラストのスウェットとか。

明らかに、見てくれ絵に描いたヤクザっぽい。

ザ・反社会的勢力。

先程、拝見した顔面凶器(なずなの元彼…)のような顔の人物もいた。



もちろん、気付かれる。



「…あ?何だおまえら」



先頭を歩いていた上下ジャージのラフな服装の男が、俺達を見て足を止める。

すると、すかさず横にいた犬のスウェット男が(こいつが顔面凶器)一歩前に出て、眉間にシワを寄せながら顔を突きだしてくる。

うわ。

「…おいおい、兄ちゃん姉ちゃん、ここはタピオカ屋じゃねえぞ?タピオカ飲むなら狸小路行ってくれや」

そう言って、犬のスウェット顔面凶器は鼻で笑ってくる。

イラッとするよりも、顔面凶器フェイス近付けられて、嘔気がした。

やめて。やめて。



「おい、ちょっと」



すると、いつもの偉そうな口振りで、この反社連中に問いかけるのは、俺の同伴者。

…って、おい!


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