俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
スナックのおじさんおばさんたちには、丁寧な喋り方出来るのに、この反社な人達にその偉そうな口振り、どういうこと?!
こういう人達にこそ、穏便な交渉を…!
「…あぁ?」
ただのギャルに、「おい」呼ばわりされたのが気に食わなかったのか、反社連中は全員一斉に顔をしかめる。
揃って、失礼な口振りのギャルをギロッと睨み付けた。
しかし、そこに怯まないのがこの『強気』が専売特許のギャルだ。
「…あんたら、朱雀会の連中だろ?中に木嶋いるなら呼んできてくれねえかな」
さすがです…。
相手が誰であろうと、怯まない。
「…はぁ?木嶋さん?」
「その御方が誰だとわかって言ってんのかコラァ!」
この手の方々は、導火線が短い。
少しイラッときたものなら、すぐにドカンとブチキレる。
上下ジャージと犬のスウェット顔面凶器は、あっという間になずなを上から見下ろして睨みという威嚇を始めていた。
「顔の可愛いお嬢ちゃんだからってな?俺達のボスを侮辱するとは、許されないぞ…?」
「侮辱なんてしてない。呼んできてくれって言ってるだけだろが」
確かに。