わたしのヒカリ
それから私は担任に生活指導室へ連れてこられた。
生活指導室には、既に校長と学年主任がいた。
担任「宮下。お前どうして…」
「どうして?って。聞かなくても先生が1番分かるとおもうけど。」
担任は罰の悪い顔をした。
担任「宮下…。本当にすまなかった。」
担任は頭を下げた。
「別に、謝って欲しいわけじゃないから。」
そう言い残し、わたしは生活指導室を出た。
はると「宮下…」
わたしが何も言わず俯いていると
はると「宮下、帰るのか?」
わたしは頷いた。
はると「じゃあー、俺も帰ろー。カバン持ってくるからちょっと待ってて!!」
わたしの返事を聞く前に、はるとくんは走って行った。
玄関で待っていると、すぐはるとくんが来た。
はると「お待たせっ!!」
はるとくんは満面の笑みで近寄ってきた。
歩き出すと、はるとくんもわたしの歩幅に合わせ歩いてくれた。
はると「お前家どこ?」
わたしは指を刺した。
「ここ…」
はると「は?!?!近っ!!!」
「うん。ちょっとあがってく…?」
はると「いや。流石にわりぃからいいや。」
「そっか。」
はると「…いや。やっぱちょっとだけお邪魔させてもらうわ。」
私たちは家に入った。
はると「おじゃましまーす。」
「どうぞ。そこら辺に座ってて?」
はると「ぁあ。」
私はお茶とお菓子を用意した。
はると「わりぃな。」
「うんん。私こそ、ごめんね…。」
はると「いや。なあ、聞いていいか?」
「なに?」
はると「宮下って、もしかして一人暮らし?」
「うん。そうだけど…」
はると「実家遠いんか?」
「…わたし、親いないんだ。」
はると「え?」
「親、1年前に交通事故で死んだの。」
はると「俺…」
「別に気にしなくていいよ。」
はると「でも…」
「誰にも言わないでね。同情して欲しくないから。って言っても同情する人もいないけどね」
はると「…」
「黙らないでよ。本当に大丈夫だから。しかも、親とも仲良かった訳じゃないから、死んだって何も変わらないし。」
はると「宮下…」
「だから、何も気にしないで」
はると「なあ、もし宮下がいいなら今日うちでご飯食べない?」
「えっ?」
はると「嫌なら無理にとは言わないけど…」
「嫌とかじゃないけど、、、」
はると「じゃあ、決定な!!!」
「迷惑じゃない…?」
はると「全く!!」
はるとくんは、ニカッと笑った。
それからたわいもない話しをして、はるとくんの家へ向かった。