あやかしの集う夢の中で
(スーパー大炎上はあやかし王には効かなかった。

あの技は一体の敵だけをターゲットにできる技だけど、あの巨大な炎は炎の力を分散させる。

もっと一点集中の炎の技でなければ、あやかし王は倒せない)



桜介はあやかし王との戦いの中で、あやかし王の耐久力の強さを知っていた。



でも、敵を深く知れば、それに対応する策も見えてくる。



スーパー大炎上の巨大な炎を一点に集中できれば、きっとあやかし王にも致命傷を与えられる。



時宗の鮮やかな身のこなしもしだいに鈍り、あやかし王の拳が時宗の体をかすめていった。



時宗の体はそれだけで吹き飛ばされて地面に倒れ、あやかし王はここぞとばかりに右の拳を振り上げていた。



「我に宿る炎の力よ。

今より我が手の中で具現化せよ。

いでよ、炎の剣!」



桜介がそう叫んで右手に炎のオーラを集中させると、桜介の右手に鋭く長い炎の剣が現れた。



そして桜介はその炎の剣を片手にあやかし王へとジャンプした。
< 161 / 171 >

この作品をシェア

pagetop