青は奇跡
もういいや、と思った。
クリスマスが近いんだから少しくらい弾けてもいいんじゃないか。
「燦が好き!大好きなの!」
これ以上真っ赤な顔を見られたくなくて、めいっぱい伸ばした腕を燦の首に絡め、そのままキスをした。
大丈夫、ここはクリスマスマーケットなんだ。
少しくらい現実離れしてもいいはずだ。
唇を離すと、少しだけ酸欠状態になっており、肩で息をしていた。
ぼんやりとする視界の真ん中に燦がいる。
もともと白い肌にいくつもの色が淡く反射していて、この世のものとは思えない美しさだった。
こんなに綺麗な姿をわたしひとりの目に写せることがさらにめまいに拍車をかける。
「……千鶴」
「……な、に」
「意味、わかるよな?」
「どういうこと……?」
「今のキス。
帰る気なくしたわ」
「……え?」