青は奇跡
この手の話をするのは未だに恥ずかしい。
でも、2人の熱い視線に耐えられず、ぽつぽつと燦と会った日のことを話し始めた。
アクセサリーを買ってもらったことや美味しいドーナツを食べて歩き回ったこと、綺麗な風景のことなどを話した。
さすがにキスのことは言えなかった。
「……こういうことが、あったんだ」
「……」
「……うん、そういうことです……」
2人が黙ったきりなので念を押すようにもう一言付け加えたけれど、まだ反応がない。
……どうしよう、わたし、ベラベラ喋っちゃった。
アヤちゃんとミホちゃんがうざいとか思ったらどうしよう。
自意識のままに喋りすぎた、ああ最悪……。
「ちづ」
「う、うん」
「何それめちゃくちゃ青春じゃん!
あたしもそういう相手が欲しいー!」
「ほんとそれ!まじで羨ましい!
アクセサリー買ってもらったって、何なのあいつやるじゃん!」
「あいつがアクセサリーあげたのってちづが初めてじゃないの?」