青は奇跡
燦が元気になったのは何となく雰囲気で分かる。
ほっとしたのは束の間。
だけどわたしが今聞きたいのはそういうことじゃない。
「燦、……あの、これは……?」
「これ?」
「なんで……」
「千鶴が寒そうだったから」
「……また燦の具合が悪くなっちゃうよ」
「俺はそう簡単に具合悪くならねえよ」
「……あの、せめて場所……。
もうすぐ他の人も登校してきちゃうよ」
「別にいいけど」
「わ、わたしが恥ずかしい……!」
つまり、そういうこと。
理由はよく分からないけれど、今、燦に後ろから覆い被さるように抱き締められている。
心臓は今にも喉から飛び出してしまいそうなほどに暴れている。
燦に動揺していることがばれてしまいそうだ。
……どうしよう、恥ずかしい。
絶対に顔は真っ赤だし腰が抜けそうなくらいに足が限界だ。