青は奇跡





燦が元気になったのは何となく雰囲気で分かる。




ほっとしたのは束の間。




だけどわたしが今聞きたいのはそういうことじゃない。





「燦、……あの、これは……?」


「これ?」


「なんで……」


「千鶴が寒そうだったから」


「……また燦の具合が悪くなっちゃうよ」


「俺はそう簡単に具合悪くならねえよ」


「……あの、せめて場所……。

もうすぐ他の人も登校してきちゃうよ」


「別にいいけど」


「わ、わたしが恥ずかしい……!」





つまり、そういうこと。




理由はよく分からないけれど、今、燦に後ろから覆い被さるように抱き締められている。




心臓は今にも喉から飛び出してしまいそうなほどに暴れている。


燦に動揺していることがばれてしまいそうだ。




……どうしよう、恥ずかしい。


絶対に顔は真っ赤だし腰が抜けそうなくらいに足が限界だ。




< 134 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop