青は奇跡
わたしが通う高校は、生徒用玄関を入ってすぐ右に保健室がある。
登校中に具合の悪くなった生徒がすぐに保健室に入れるようにするためらしい。
保健室の窓はグラウンドに面しており、そこで怪我をした生徒でも入りやすいように引き戸のようなつくりとなっている。
そして、わたしが教室に行くためには保健室と反対方向の階段をのぼる必要がある。
わたしが登校する時間はまだ部活の朝練をする生徒くらいしかいないから、怪我の手当以外で保健室を使う人はほとんど見たことがない。
だけど、珍しいことに今日は誰かがいるらしい。
それほど新しい学校ではないから、普通の声量で話せばなんとなく教室の外にも話し声が漏れる。
こんな早朝なら、さらに声は聞き取りやすくなる。
いくら声がよく聞こえるからといって、立ち聞きする趣味はないのでいつもは気にせず通り過ぎてしまう。
だけど、今日は聞き覚えのある声が聞こえ、思わずその場で立ち止まってしまった。