二度目の初恋
「おーい、ゆいぼーん!こっちこっち!」


たかれなとその隣には腕を組まされているひろくん、ベンチには単語帳を広げて必死に勉強しているももかがいた。


「あれ?たかれなとひろくんって...?」

「いつの間にか丸く収まったってわけか」

「いや、でもももかは...」

「ももかは吹部の人と付き合ってる。本人から直々にメッセージが来た」

「えっ、いつ?なんで教えてくれなかったの?」

「ごめん。確か2週間前くらい」

「えっ?けっこう前じゃん。勘弁してよぉ」



口を開けば喧嘩みたいになっているけれど、喧嘩するほど仲が良いっていうことわざをわたしは信じてる。

それよりも、悠永を信じてるからわたしは大丈夫なんだ。


「ちょっとー!夫婦喧嘩はそれくらいにさて早く来なさいよー!」

「ふ、夫婦喧嘩...」

「いいから、行こ」


わたしは悠永の手をぎゅっと握りしめ、皆のところに走っていった。

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