侯爵家婚約物語 ~祖国で出会った婚約者と不器用な恋をはじめます~
「あ、あのどうしてここに?」
「ヘンリー氏が、マックギニス侯爵家の従僕から聞き出した。そのあと列車で先回りをした」
聞けばこの病院はケイヴォンから少し離れた街の外れに建てられており、列車も近くまで通っているとのことだった。
人知れずコーディアを病院へ運ぶには馬車を使うしか方法はなく、ライルらは列車で先回りをしたと聞かせてくれた。
「さて、娘を誘拐してどうするつもりだったのか……。まあ聞くまでもないが」
コーディアとライルがぼそぼそと話している傍ら、ヘンリーはローガンへの詰問を開始する。
「ぼ、僕は叔父上を救って差し上げようとしたんだ。可哀そうに、租界で騙されて偽物を本物の娘だと信じ込まされていた叔父上を」
「この期に及んでまだそんな馬鹿な話を持ち出すか。コーディアはどこからどうみても私と妻の娘だ。間違いない」
「そんな事実はどうでもいいんだよ!」
「そんなに私の財産が必要か」
「おまえ、侯爵家の生まれのくせに、侯爵家に尽くす気もないのか!」
「今まで散々おまえたちのしりぬぐいをしてきたがね。もうこれきりにすると、誓ったから最後に金を用立てたというのに。その言葉はどこへ行ったのやら」
「こっちだってそのつもりだったさ! ただ、事情が変わったんだ」
ローガンは大きな声で喚いた。
「どうせ胡散臭い賭けに乗ったか、もしくは投資で失敗したんだろう」
「違う! 僕は優雅な侯爵家の人間として、名前を貸してやっただけだ」
ローガンの言い訳にヘンリーは嘆息した。
「もういい。あとは警察も交えて部屋の中で話そうか」
ヘンリーはそう言って病院で働く下男に責任者を呼ぶよう言いつけた。
「な、なんだって?」
警察と聞いたローガンは顔色を無くした。
「少し長い話になるぞ、甥っ子殿。貴様にはほとほと愛想が尽きた」
「ヘンリー氏が、マックギニス侯爵家の従僕から聞き出した。そのあと列車で先回りをした」
聞けばこの病院はケイヴォンから少し離れた街の外れに建てられており、列車も近くまで通っているとのことだった。
人知れずコーディアを病院へ運ぶには馬車を使うしか方法はなく、ライルらは列車で先回りをしたと聞かせてくれた。
「さて、娘を誘拐してどうするつもりだったのか……。まあ聞くまでもないが」
コーディアとライルがぼそぼそと話している傍ら、ヘンリーはローガンへの詰問を開始する。
「ぼ、僕は叔父上を救って差し上げようとしたんだ。可哀そうに、租界で騙されて偽物を本物の娘だと信じ込まされていた叔父上を」
「この期に及んでまだそんな馬鹿な話を持ち出すか。コーディアはどこからどうみても私と妻の娘だ。間違いない」
「そんな事実はどうでもいいんだよ!」
「そんなに私の財産が必要か」
「おまえ、侯爵家の生まれのくせに、侯爵家に尽くす気もないのか!」
「今まで散々おまえたちのしりぬぐいをしてきたがね。もうこれきりにすると、誓ったから最後に金を用立てたというのに。その言葉はどこへ行ったのやら」
「こっちだってそのつもりだったさ! ただ、事情が変わったんだ」
ローガンは大きな声で喚いた。
「どうせ胡散臭い賭けに乗ったか、もしくは投資で失敗したんだろう」
「違う! 僕は優雅な侯爵家の人間として、名前を貸してやっただけだ」
ローガンの言い訳にヘンリーは嘆息した。
「もういい。あとは警察も交えて部屋の中で話そうか」
ヘンリーはそう言って病院で働く下男に責任者を呼ぶよう言いつけた。
「な、なんだって?」
警察と聞いたローガンは顔色を無くした。
「少し長い話になるぞ、甥っ子殿。貴様にはほとほと愛想が尽きた」