住みますか、住みませんか。

「さっきの話だけど」


 どれのことだろう。いろんなこと、話したからなあ。


「たしかに僕らは会社に貢献してる。そのためにいる。タマキの代わりは、そういない。でもね。縁の下の力持ちって言葉を使うと失礼だけど。目に見える成果がなくたって、君は会社に必要な人間で。僕らは互いに支えられてるでしょ」

「……羽鳥さん」

「地味とか関係ないんじゃない? 胸はってアイツの隣にいりゃいい」

「ありがとう、ございます」

「それに。君は十分かわいいよ」

「っ」


 うまいなあ。人の扱い。

 めちゃくちゃ心を揺さぶられてしまった。

 そうやって、たくさんの部下や女の子を落としてきたわけですね?

 しかし羽鳥さんは、チャラけているようで、真面目で誠実なお方なのだ。


「タマキ。……ほんと。見る目あるよね」

「なんのハナシです?」

「なんの話だろうね?」


 仕事のことかな。


「ここは、ぐっと堪えて。見守る側にまわるべきなんだろうけど。欲しくなっちゃうなあ」

< 23 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop