ゾーイ・テイラー〜終幕、のちにキス〜
「あなたもきっと私やお母さんのように暗い過去を抱えているのはわかるから……。だから、私はあなたを許す。……罪を償ってほしい」

ユミルの瞳からひとすじの涙があふれていく。ネイサンとナタリーは驚いていた。

「頑張ったね、ゾーイ」

小さな声でロネは呟く。聞こえていないだろうと思っていたが、ロネの方をゾーイは見た。

「ありがとう」

ゾーイがその時見せてくれた笑顔は、今まで見た中で一番綺麗な表情だった。






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