冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい
アスランが、はっ!として声を上げた。
たしかに、血液型が合った上で様々な基準を満たせば助かる可能性がある。出血量が多く、残された時間がないのなら、献血を募る案も有効だろう。
アスランは腕を組んで続ける。
「陛下の血液型はわからないが、俺はO型だ。たしか、O型ってのはどの血液型にも輸血できるんだよな?」
「あぁ。でも、お前はこの前の戦で相当外傷を負っただろう?感染症のリスクが高い奴は献血から除外される。昨日まで外国にいた俺もな」
不満げなドレイクさんが険しい顔で唸った。
つまり、ふたりからの献血は望めない。
翠の瞳がこちらをとらえた。
「お嬢さんは何型ですか?」
「私はAB型です。外傷も負っていませんし、隣国との戦いの後は一ヶ月城にいました。私は全ての血液型に献血ができるのでしょうか?」
「いや。AB型が血を渡せるのはAB型のみなんです」
なるほど、レウル様がAB型でないとダメだということか。
ドレイクさんは考え込みながら、ぽつりと呟く。
「輸血するとなれば親族を辿った方がいいんだろうが、王も王妃もなくなっているし……そうだ、あいつは。ダルトンはどこにいやがる?国の危機に姿も見せないで、こんなときにも行方不明なのか?」