冷酷陛下は十三番目の妃候補に愛されたい
「夜会はいつもあのような感じなんですか?」
「ああ。ひっきりなしに声をかけられるから体力を使うんだ。その分いろいろな話を聞けて勉強になるけどな」
「そういえば、よく会話が持ちますね?もしかしてお顔を覚えているのですか?」
「毎月出席者のリストを見て、あらかじめ情報を入れておくんだ。地域の情勢なんかも調べるよ。わざわざ会いに来てくれるのは嬉しいから、ちゃんと応えたくてね」
返ってきたのは彼らしい答えだ。
レウル=クロウィドは完全無欠な王であり、常に余裕のある対応をしていた。どんな会話を振られても、にこやかにうまく返す。
ダルトンさんに対してもそうだ。あんなにさらっとキスをされたら、こちらが困ってしまう。
「私、少しはお役に立てましたか?」
「もちろん。君が側にいてくれてよかった。ゲスト達も綺麗な君に目を惹かれていたな」
「え?いや、その、お世辞ではなく、ビジネスとしてどうだったかという話が聞きたくて」
すっと唇に人差し指を当てられた。
思わず言葉をのみこむと、色気を帯びた表情が視界に映る。
「その話はあとで。今はご褒美で連れてきたんだから」