愛され妹っ。

大きな手‥
恵都兄とは、また少し違う手で、なぜかドキドキした。


「じゃ、ここで、また後でね」


教室の前に着くと、梅ちゃんは駆け足で行ってしまった。



教室に着くと、パタパタとさっきの男子たちも慌てて入ってきた。

結局、逃げたとしても、勉強する部屋が同じなら意味無い…


「一瀬さん、あれ、彼氏変わったの?」


そう聞いてきたのは、森くんだった。


「え、いや、あの、違うの!変わったも何も、そもそもいないの…!」


「え!どういうこと!?じゃあ、昨日のは?今のは…?」


「…友達だよ!」


「え!つまり、今は彼氏、募集中ってこと?」


募集中…??募集はしてないけど……


「……」
ちょっとよく分からない…。私が黙っていたら
森くんは、言い直して、
まだまだチャンスはある!っていう感じの
前向きな捉え方をしている。

「募集はしてなくても、枠はあるってことだよね!」


「う、うん、まぁ…」



「やった!!嬉しい!望みがあるだけ、やったっ♪」


なんだか、わからない…
でも、これだけは言わせて欲しい…
私は森くんの彼女になるつもりはないんだけどなぁ…

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