【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
リップ直しにやってきたのかな。
鏡の前に立つ若宮さんの可愛さは、今日も少しの隙もない。
お手本みたいなナチュラルメイク。
しっかり先まで上げた睫毛は、若宮さんの目の大きさをより強調している。
私は、日焼けを知らない白くて細い手足に釘付けになってしまう。
「聞いたよ? ケンタッキーとあの白坂凪が付き合ってるって」
「……ま、まぁ」
「くるみがせっかく白坂凪は危ないって教えてあげたのにぃ! ケンタッキーってばぁ!」
その呼び方をされるのはもう慣れた……。
「……あのさ、若宮さんは、中学の頃……片割れって聞いたことある?」
尋ねると、鏡越しで私に視線をスライドさせた。