【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
まるで、白坂くんのことをよく知っているような口ぶりだった。
「アイツはな、クソほどいい顔してるくせに特別を作らねーんだよ」
耳たぶを覆うほどのピアスを刺したもうひとりの男が、私の隣に来て脇を固める。
「でもテメェのことは特別みてーだから、相当気に入ってんだろうな?」
二の腕から肩へと回された腕に、強い力が加えられ、銀髪男が無理やり抱き寄せてきた。
骨に痛みが走る。
やだ……っ、怖い。
足がガクガク震えて身体が冷たくなる。
「そんな泣きそうな面を向けられても手遅れなんだよ。“天と地の双璧(そうへき)”──その片割れへの報復ってことで、テメェには犠牲になってもらうぞ」
何を言っているのかまるでわからない。
危険だということは、本能が告げている。
「小夏………っ!?」
力を振り絞って、全身に力を入れようとしたその時……
「澪ちゃん……?」