【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
何も知らない澪ちゃんが、カバンを持って正門から現れた。
「あんた達……小夏になにしてんのよ!?」
目を見開いた澪ちゃんは顔を引き攣らせた。
それでもなお、恐怖に負けじとその場から駆け出そうとする。
「すげぇいい女。アレ、俺の人形にしたい」
「いいや、俺がもらう。気の強い女を服従させるのは俺の趣味だって知ってるだろう?」
銀髪男が人とは思えないことを口走る。
ダメ……来たら危ない。
そう思うのに声が出ない。
「小夏のこと、離しなさいよ……!!」
澪ちゃんがこっちに向かって駆け出した瞬間。
「ズルいだろ。俺ですらまだ抱きしめてねぇのに」
地を這うような低い声が聞こえた。
その声の主は澪ちゃんの腕を引いて「ダメだよ」と、強引に引き戻した。
「し……白坂!?」
驚きに染まった澪ちゃんが口にした通り、そこには白坂くんが立っていた。
さっき別れて帰ったはずの白坂くんが、どうして……?