エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
「その顔は……肉か?」
「えっ。なんでわかったんですか?」
「いや、別になんとなく直感でわかった。四六時中一緒にいるからかもな」
確かに……。検事と立会事務官は、いわゆるバディの関係だ。いつも同じ執務室で仕事をし、二人三脚で刑事事件の対応にあたる。
津雲さんとは、去年の春から一緒に仕事をするようになって、今年ももう十二月の下旬。
土日や年末年始などの休暇を除いてほぼ毎日一緒にいるから、お互いの考えていることも、自然とわかるようになってきたのかも。
「私たち、実は恋人や家族より長い時間、一緒にいますよね」
「だな。……恋人ができないわけだ」
あきらめたように言いながら、津雲さんも帰り支度を始める。デスクの上を軽く片づけてから、ネイビーのチェスターコートを羽織り、ビジネスバッグを手に持つ。
「じゃ、行くか」
直属の上司とはいえ、こうして食事に誘ってもらうのは初めてだ。
なんとなくワクワクしながら庁舎を出てすぐ、津雲さんは店に予約の電話を入れてくれた。