エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
あ~なんか、酔ってるな、私……。仕事中もこれくらい顔を近づけて話すことはあるのに、今夜はどうも変に意識してしまう。
私は目線を彼から外し、ぼそぼそお礼を言う。
「……どうも。歴代の彼も、みんな最初はそう言ってくれてたんですけどね」
自分で自分を「私って美人」とは思わないが、男性受けする顔だとは、周囲からよく言われてきた。
目尻の垂れた大きな瞳や、自前でも濃く長い睫毛。厚めの唇は肉感的でエロいのに、笑うと頬にえくぼができるギャップがずるい……らしい。
「眼鏡、はずしてみてくれないか? あと、髪も下ろして」
「え? いいですけど……別に変わりませんよ、そんなに」
両手でスッと眼鏡をはずしてテーブルに置き、後頭部に手を伸ばす。いつも、背中まであるロングヘアをひとつに結び、かんざしバレッタをさしただけの手抜きスタイルなので、髪を下ろすのは簡単だ。
「ほら、なにも変わらないでしょう?」
さら、と肩に落ちた髪を撫でつけながら、津雲さんに尋ねてみる。……が、彼はなにも言わない。眼鏡をはずしてしまったので、どんな顔をしているのかもわからない。