エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる
うーん……私、また視力が落ちたかな……。ぼやける景色の中で、なんとか津雲さんの顔に焦点を合わせようと目を細めていたその時。
「……主観的に見ても、きれいだ」
「えっ?」
津雲さんらしからぬセリフが聞こえて、私は耳を疑った。思わずテーブルの上の眼鏡を装着すると、彼の顔がようやくハッキリして、同時にドキッと鼓動が跳ねる。
彼はテーブルに肘を突いて顎を支えながら、とろんとした甘い眼差しをこちらに向けていた。
「や、やだなぁ。津雲さん、絶対酔ってますよ」
笑って言いながら、グラスに残っていたワインをぐいっと飲み干した。頭がぽうっとして、頬が火照る。
「かもな。浅見と飲む酒はうまいから、つい」
「それはどうも……光栄です」
なんだかくすぐったい空気が流れ、私はそれをごまかすようにますますお酒に逃げた。当然だがかなり酔っ払い、どんどん卑屈なことを口にするようになっていた。
「どうせ私なんて、恋愛不適合者ですよ。だって、わかんないんだもん。男の人が欲しい言葉とか、喜ぶ仕草とか。取り調べで被疑者が嘘をつく時の、ちょっとした表情の変化とかなら見抜けるんだけどな~……」