エリート検事はウブな彼女に激しい独占愛を滾らせる

 に、妊娠……?

 三船さんはハハッと笑い、津雲さんの方を振り返って問いかける。

「なにそれ津雲。嫉妬? やっぱりこの子、お前の特別なんだろ」

 どうやら、三船さんはなにか勘違いしているらしい。でも、私と津雲さんの間にあるのは、そんな浮ついた関係なんかじゃない。男女の枠なんか超えて、お互いに全幅の信頼を寄せている、最高のパートナーなのだ。

 そんなことを思っている間に、津雲さんが近づいてきて私の隣に並ぶ。そして、とても不機嫌そうな表情で宣言した。

「ああ、そうだ。彼女は俺のだから、手を出すなよ」

 ……うん? 津雲さん、それ、言葉足らずじゃないですか? 彼女は俺の〝立会事務官〟というならわかるけど……。

「へ~。お前にそんなこと言わせるなんて、逆に興味そそられちゃうなぁ。津雲みたいなカタブツを本気にさせる和香菜ちゃんの魅力」
「勝手にそそられるな。……もう行くぞ、浅見」
「えっ? はは、はいっ」

 津雲さんに突然ギュッと手を握られ、引っ張られるようにして三船さんのそばから離れた。さっきまでいた個室に向かって、通路を引き返していく。

< 26 / 166 >

この作品をシェア

pagetop